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胃ポリープ
胃の病気
胃ポリープとは
体の表面に発生したイボのように盛り上がった状態をポリープと言い、胃の粘膜に出来たものを胃ポリープと呼びます。
ポリープができていても症状が特に現れず、検診や人間ドックで指摘されて気付くという人がほとんどです。
胃ポリープは正確には病名ではありません。
胃炎を起こしやすい人は胃ポリープができやすいと言われています。
胃ポリープは大きく「胃底腺ポリープ」「過形成ポリープ」「腺腫性ポリープ」の3つに分類されます。
原因
1.胃底腺ポリープ
胃底腺ポリープは良性のポリープで切除や処置の必要はありません。
胃の粘膜に似た色で表面がつるっとしているのが特徴です。ピロリ菌がいない人で、胃酸分泌が多い人が、胃の粘膜を修復する過程でできると言われています。女性にも多いとされています。
2.過形成ポリープ
ピロリ菌の感染が原因で発生するポリープで、癌化のリスクがあるポリープです。
ピロリ菌によって胃粘膜が炎症を起こしたり、潰瘍となって傷ができ、それらを修復する過程で過剰な粘膜が生産され、発生すると言われています。
3.腺腫性ポリープ
高齢の男性に多く見られ、癌化する確率が高いとされているポリープです。
白い色で平坦な突起のような形状が特徴です。
こちらもピロリ菌によって何度も胃炎や潰瘍が繰り返され、修復する過程で形成されます。
胃癌の前の、がん前病変と考えられており、内視鏡での切除や厳重な経過観察が必要となります。
症状
(ほとんどが無症状ですが、慢性胃炎を発症する影響で下記の症状が見られることがあります)
- 胃もたれ
- 胃の不快感
- みぞおち付近の痛み
- 食欲不振
- 膨満感
検査
内視鏡検査で胃の粘膜の状態や、ポリープの凹凸の状態の観察をします。
必要な場合には、組織を採取して病理検査を行います。
治療
胃底腺ポリープであれば、加齢とともに減少していくため、基本的には治療に必要はありません。
過形成ポリープや腺腫性ポリープは、小さなものは定期的な検査で経過観察をします。
2㎝を超える大きいポリープは切除が必要です。
ポリープは急に大きくなることもある為、経過観察が大変重要となります。