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背部痛
背中の痛みはどこからくるの?
背中が痛い背中の痛み(背部痛)には大きく分けて以下の3つの原因があります。
- 心臓系の疾患によるもの
- 腎臓系の疾患によるもの
- 消化器系の疾患によるもの
心臓系の疾患の場合は、心筋梗塞や狭心症・大動脈解離などにより激しい胸の痛みや背部痛の症状が起こります。腎臓系の疾患は、尿管結石や腎盂腎炎などにより背中および腰回りにも痛みが起こります。
消化器系の背中の痛みは?
消化器系の疾患で背部痛として問題となるのは、膵臓の疾患です。膵炎(急性膵炎、慢性膵炎)は、膵臓の炎症によりみぞおちの痛みや背中に痛みが起こります。
①急性膵炎
急性膵炎はアルコールや膵管の閉塞により急激に膵臓に炎症が起こる疾患です。急性膵炎の40%がアルコール摂取によるものと言われています。アルコール摂取後に腹痛や背部痛などの膵臓の炎症による疼痛がある場合には急性膵炎が疑われます。また、中性脂肪(トリグリセライド)が高い方も急性膵炎になる方がいます。健診で中性脂肪が高いと言われている方で暴飲暴食後に背中の痛みがある方は、急性膵炎の可能性が高いと考えられます。
②慢性膵炎
慢性膵炎は、膵臓に長時間かけて慢性的に炎症が起こることで膵臓の組織が線維化や石灰化が起き膵臓の機能が低下する疾患です。アルコールの慢性的な過剰摂取により生じることが多いと言われています。慢性膵炎でも、腹痛や背中の痛みが生じます。
③その他の疾患
膵癌でも背部痛の症状があることがあります。初期の段階では症状はほとんどありませんが、進行していくとみぞおちや背中の痛みがでてくることがあります。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍でも背中の痛みが出ることがあります。主にみぞおちの痛みがでますが、悪化すると背部へ痛みが波及してくることがあります。
背部痛の検査はどのようなもの?
背部痛が認められる場合には、消化器系・心臓系・腎臓系のどの原因かを問診・触診で判断します。消化器系が疑われる場合には、どの臓器が問題なのかを問診・触診で判断し検査を進めていきます。膵臓が問題だと疑われる場合には、採血検査や腹部超音波検査を行い膵炎や膵がんの可能性がないか確認します。膵炎や膵がんが疑われる場合には、CT・MRIなどを行い、さらに精密な検査が必要な場合には超音波内視鏡検査(EUS)が有効です。胃潰瘍・十二指腸潰瘍が疑われる場合には、胃内視鏡検査(胃カメラ)を行います。
背部痛でお悩みの場合には専門外来へ
診察室背部痛は検査・治療をせず放置しておくと命に関わることもあるご病気が隠されていることもありますので、背部痛でお悩みの際は一度専門外来でご相談ください。
当院では24時間WEB予約を実施しておりますので、少しでも違和感を感じた方はお気軽にご相談ください。