Disease
病名から探す
小腸がん
大腸の病気
小腸がんとは
十二指腸・空腸・回腸を総称して小腸と呼びます。十二指腸は胃と小腸を繋ぐ消化管で、十二指腸以降の小腸の前半部分を空腸、後半部分を回腸と言います。
小腸にできる腫瘍の発生頻度は低く、消化管にできる腫瘍の全体の5%以下です。
未だ不明な点も多く、小腸腫瘍の約3分の2は悪性腫瘍です。
早期がんでは無症状の場合がほとんどで、十二指腸の奥に病変があっても、通常の内視鏡検査では観察が不可能であるため、発見が遅れてしまう傾向にあります。
ほとんどの方が、健康診断や人間ドックの便潜血検査や、貧血の症状、腹痛や腸閉塞といった症状を契機に、進行した状態でがんが発見されます。
原因
原因は不明な点が多く、潰瘍性大腸炎やクローン病等の炎症性腸疾患がリスク因子になると考えられています。
また、家族性大腸腺腫症という100個以上の腺腫性ポリープが、結腸および直腸の一面を覆うように生じる遺伝性疾患や、ポイツイエガース症候群やリンチ症候群という遺伝性疾患がリスク因子としてあげられます。
症状
- 吐き気
- 嘔吐
- 腹痛
- 貧血
- 下血
- 黄疸
検査
十二指腸の場合は胃内視鏡により検査し、大腸に近い回腸部分は大腸内視鏡で内部を観察、組織採取が可能です。
回腸の広い部分や空腸にがんが疑われる場合には、カプセル内視鏡やバルーン型内視鏡という特殊な機器で検査を行います。
治療
小腸がんは希少がんであり、現在も科学的根拠に基づく標準治療は確立されていません。
手術で切除できる場合は外科手術が行われ、切除が不可能な場合や転移が認められる場合には、放射線治療や化学療法が行われます。
バイパス手術という、がんにより閉塞した小腸と胆のうや胆管をつないで新たな道を作る手術もあります。